実の親なのに、DNA鑑定で血縁関係の可能性0%?

2016.05.24

血縁関係の否定確率0%

DNA鑑定の否定

DNA鑑定は親子、兄弟、祖父母との血縁関係を調べるために最も有効な方法です。
血縁関係を肯定する場合「生物学的な父親としては排除することが出来ない」と表現し、肯定確率を99.99999%などの数値で表記します。
しかし、否定される場合はその確率を0%として表記します。
一般の方は、父権肯定確率0%として血縁関係無しは間違いないけど、父権肯定確率99.99%として血縁関係有りの場合は0.01%違う可能性があると考えますが、逆です。エラーが起りやすく、実際判定ミスが起っているのは「否定」の場合です。

0%だと判定されたのに血縁関係あり?

2010年アメリカで国際認定のDNA鑑定機関3ヶ所から可能性0%として血縁関係を否定された母親が、実の母であることが明らかになりました。
実は、血縁関係があるにも関わらず0%として判定されたケースは他にもあります。
つまり0%と表記されていていても、本当に可能性が0%だとは言い切れないのです。
人間の手で行う検査である以上、可能性0%の否定を保証出来ないので、厳密に言えば0%という表記は正しくないのかも知れません。

何で0%として表記できる?

人の突然変異やキメラなどのケースによる判定ミスの可能性を考えれば、肯定の際に99.99999%と表記するように、否定の場合でも0.0000000001%と表記すべきですが、0%との表記が、世界共通のルールとして認められています。
あらゆる可能性を探ることは必要ですが、0.0000000001%(またはそれ以下の)可能性だけで、なにも決定することが出来なくなってしまうと、社会全体が大変な状態になってしまいます。
可能性だけのことで何一つ決定できなくなる混乱を避けるためには、統計学的に有意義な差が認められた場合に、それを事実として認め、裁判や公的機関での証拠資料として受け入れていく必要があります。

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