DNAで才能や能力が分かる??

2014.08.17

DNA鑑定の真実
答えは「分からない」です

DNAと才能や知能

 「子どもの毛髪を用いたDNA検査で、才能や知能が分かる」という業者が存在しますが、科学的根拠はありません。 注1経済産業省の報告書でも、このような悪質業者は取り締まるべきだと記述されています。

記憶力に影響する遺伝子

 もちろん、才能や知能に対する遺伝子の影響を完全否定することはできません。
ネズミや人間のような動物は記憶を消す遺伝子を持っており、神経系の中で常に記憶を消しています。
従って、脳みその特定部位を取り出して解析をすれば、記憶力をある程度評価することはできます。

DNAの盲信は禁物

  記憶力を評価するためだけに、命懸けで上記のような手術を行なうまでもなく、たった20分ほどで確実に記憶力を測定できる方法はいくらでもあります。
DNAを信頼しすぎてしまうと、 注2映画『ガタカ』のように「遺伝子による差別」という深刻な問題を引き起こす可能性があります。
映画『ガタカ』が制作された時期(~1990年代)は、全世界で行われた 注3ヒトゲノム計画(Human Genome Project)の最中で、多くの科学者達が「遺伝子による影響は絶対だ」と考えていました。

環境と教育の重要性

  現代では、人の性格や知能だけではなく、病気にかかる確率さえも、遺伝子よりも環境や習慣に大きく左右されることが明らかになりました。
だからこそ日本だけではなく多くの国が、教育に国を挙げて力を注いでいるのだと思います。
佐世保の事件や数々の残酷な事件を犯した犯人達も、遺伝子よりも育った環境の影響が大きかったのだと思います。

注1: 経済産業省「遺伝子検査ビジネスに関する調査
注2: 映画ガタカ「遺伝子による厳格な社会的差別がある近未来の物語
注3: ウィキペディア「ヒトゲノム計画

추천 기사